八溝山
(やみぞさん)
茨城県北西部、大子{だいご}町にあり、福島、栃木と3県にまたがる。久慈{くじ}川と那珂{なか}川支流の源流地である。八溝山地の主峰で、標高1022メートルの山頂は高原状で、茨城・福島両県境をなし、茨城県の最高峰。八方に谷を刻む地形により名づけられた。地質は砂岩、頁岩{けつがん}を主とする中生層。ブナ、ダケカンバの温帯落葉広葉樹の自然林が残り、北限(ツガ)、南限(オヤリハグマ)とする植生もある。ヤマネ、ムササビが生息し、ムカシトンボも多い。スギ、ヒノキの植林が進み、林業が主で、渓谷ではワサビ栽培もある。頂上に八溝嶺{やみぞみね}神社と展望台、中腹に日輪{にちりん}寺があり、茨城、福島両県の奥久慈県立自然公園をなす。 <櫻井明俊>
【地】2万5000分の1地形図「八溝山」
