保定
(ほてい)
パオティン
中国、河北省中部の市。保定地区の公署所在地。人口89万6800、うち市区は52万2800(1984)。太行{たいこう}山脈の東麓{とうろく}、河北平野を南北に走る交通路の要衝である。漢代に樊輿{はんよ}県が置かれ、以後廃置を繰り返して隋{ずい}代に清苑{せいえん}県となった。五代に泰州{たいしゅう}、宋{そう}に保州が置かれ河北の中心都市として発達した。民国時代には河北省の省都であった。1948年、清苑県の市街地を分離して保定市が置かれた。河北に動乱があるときは必争の地となり、また北方異民族の侵入に対する要地でもあった。北京{ぺキン}に国都が置かれてからは、太行山脈を越えて山西に至る居庸{きょよう}、紫荊{しけい}、倒馬{とうば}の三大関門を等しく統括する位置にあり、京畿{けいき}防御の重要地点であった。また京広鉄道が縦貫し、河北省中部の物資集積地であり、最近は軽工業を中心に、化学繊維、紡績、機械などの工業も発達している。市の中心にある古蓮花{これんげ}池は元代に南方の園林を模してつくられたもので、北方の都市のなかにあって江南的風景を呈している。とくに清{しん}代には歴代の皇帝がしばしば北京から遊覧に訪れた。 <秋山元秀>
