人的資源会計
(じんてきしげんかいけい)
企業の人的資源を対象とする会計の一領域で、基本的には人的資源の経済価値を貨幣額で測定し、貸借対照表上の資産として計上しようとするもの。近年、企業の価値の判定に際して、その人的資源を計数化(貨幣測定)して考慮すべきであるとの見解が主張されている。ここで人的資源とは、優れた経営者や研究員、よく教育され訓練された従業員など、各個人のもつ経済価値のほかに、人的組織としての価値(チームワーク、労使関係のよさなど)も含む。人的資源の測定額については、〔1〕各個人に対し退職までに支払う給与総額を利子率により割り引いた現在価値とする、〔2〕人材の募集、採用、その後の教育訓練のために実際支出された金額とする、〔3〕企業全体の経済価値をなんらかの方法で見積もり、それに人的資源投資率などの一定割合を乗じた額とする、などの見解がある。人的資源の測定は今後の検討課題であり、現在はまだ、人的資源会計は実際に採用されるまでには至っていない。 <長谷川哲嘉>
