京童
(きょうわらべ)
仮名草子{かなぞうし}。六巻六冊。中川喜雲作。1658年(万治1)刊。京都市内、市外の名所旧跡、神社仏閣など、約88か所を取り上げ、その由来や伝説、さらには現状などを記して解説した啓蒙{けいもう}的な地誌。名所案内としての実用性をもつと同時に、随所に自作の狂歌、発句{ほつく}などを加え、各条ごとに挿絵を入れるなどして、読者の興味をひきつける娯楽性をも兼ね備えている。後続する「名所記」の先駆けとして注目される作品である。 <谷脇理史>
【本】『新修京都叢書 第一巻』(1967・臨川書店) ▽『近世文学資料類従・古版地誌編1 京童』(1976・勉誠社)
