五賢帝

(ごけんてい)
ローマ帝国で相次いで君臨した5人の名皇帝。すなわち、ネルウァ(在位96~98)、トラヤヌス(在位98~117)、ハドリアヌス(在位117~138)、アントニヌス・ピウス(在位138~161)、マルクス・アウレリウス(在位161~180)の諸帝。それぞれりっぱな業績を残し、五賢帝と呼び習わされる。ネルウァ以外の4人の皇帝は、それぞれ前の皇帝により養子とされて帝位についたので、養子皇帝ともよばれる。養子という方法で、帝位継承にまつわる陰惨な争いや暗愚な息子の即位を避けて、最良者を皇帝に迎えることができた。ローマ帝国のこの時代は、全体としてみれば平和と繁栄の時代であり、帝国各地に多数のローマ風の都市が建てられ、属州民もローマ文化の恩恵に浴した。しかしこの繁栄の陰には早くも帝国衰退の影が忍び寄っていた。 <市川雅俊>

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