五衣
(いつつぎぬ)
公家{くげ}女子衣服の一種。俗に十二単{ひとえ}といわれる女房装束や小袿{こうちぎ}装束の内衣。五領襲{かさ}ねて組み合わせた袿のこと。元来、襲ねる枚数に規定はなかったが、平安時代末ごろより五領が適当となり、それを五衣とよぶようになった。この五領の配色に趣向をこらし、五領同色にしたもの、襲ねる袿の上から順次、色目を濃くしたり淡くしたりした「匂{にお}い」、うち二領を白にした「薄様{うすよう}」、また五領各異色の組合せにしたものなど、いろいろな襲ね色目のものが用いられた。 <高田倭男>
