五和(町)
(いつわ)
熊本県南西部、天草{あまくさ}郡にある町。1955年(昭和30)天草下{しも}島の二江{ふたえ}町と鬼池{おにいけ}、御領{ごりょう}、手野{ての}、城河原{じょうがわら}の四村が合併して改称。名は旧五か町村民の和の精神の発揚に求めた。本渡{ほんど}市からバスが通じる。全域、堆積{たいせき}岩(新生代)からなるが、地形的には北半の古第三系のものが低山地を、南半の新第三系のものが丘陵を呈している。いずれの傾斜面も耕して天に至ると形容された段々畑で占められており、サツマイモ、桑、米、農作のほかに、ミカン、ネーブルなどが栽培されている。早崎{はやさき}瀬戸に臨む鬼池港、二江港は、かつての海士{あま}もぐり漁(ウニ、アワビ、イセエビ、コンブ)の基地であったが、現在では、タイの一本釣り、タコ壺{つぼ}漁がみられるにすぎない。また鬼池港は、本渡市街地からバス、口之津港(長崎県)からフェリーボートが通じ、天草下島観光の北玄関の位置にある。風光明媚{めいび}な通詞{つじ}島や遠望のきく若宮自然公園などがある。人口1万1386。 <山口守人>
【地】5万分の1地形図「口之津」「本渡」
【本】山腰雅春著『五和町郷土史』(1967・五和町)
