二十年目覩之怪現状
(にじゅうねんもくとのかいげんじょう)
中国、清{しん}末の風刺小説。108回。作者は呉沃堯{ごよくぎよう}。1902年梁啓超{りようけいちよう}が東京で刊行した『新小説』に連載され、1906~10年に上海{シヤンハイ}で八冊本、24年に四巻本として出版された。「九死一生」と自称する男の目を通して、1884年の清仏戦争前後から20年間の官界、財界、封建家庭、外国人居留地に暗躍する大小官僚、利にさとい商人、西洋かぶれのインテリなどの腐敗堕落の日常生活を、上海を中心とする南方から天津{てんしん}、北京{ペキン}に及ぶまで克明に描いたもの。清末に流行した暴露小説のなかでは出色であるが、誇張がすぎて迫真性を欠いている。『近十年之怪現状』20回の続作がある。 <尾上兼英>
