三方原
(みかたはら)
静岡県西部、浜松市街地の北西方に広がる洪積台地。古くは曳馬野{ひくまの}とよばれた。東は天竜川の沖積地、北は都田{みやこだ}川の河谷、西は浜名湖に接し、南は直線的な崖{がけ}で海岸低地に面する。かつての天竜川の扇状地性平野が隆起運動によって形成された台地で、砂礫{されき}層が覆う。北部で110メートル、南端で30メートルの標高をもち、平坦{へいたん}面は広く、周辺は丘陵性地形である。台地面はやせた土地で江戸時代入会{いりあい}採草地であったが、1869年(明治2)徳川家旧臣の士族授産による茶園の開墾が始まり、百里園はその中心であった。昭和初期、軍の演習場になったが、第二次世界大戦後は開拓が行われ、畑地、樹園地が開かれた。天竜川に水源をもつ三方原用水の導水は耕地化を進めたが、都市的土地利用も拡大した。航空自衛隊浜松基地もある。1572年(元亀3)徳川家康と武田信玄{しんげん}の三方ヶ原の戦いは名高く、古戦場犀ヶ崖{さいがけ}が残る。また千人塚古墳をはじめ三方原古墳群が台地東縁に分布する。三方ヶ原の戦い <北川光雄>
【地】2万5000分の1地形図「気賀{きが}」
