三文オペラ
(さんもんおぺら)
Die Dreigroschenoper
ドイツの劇作家ブレヒト作、エリーザベト・ハウプトマン協力、クルト・ワイル作曲の三幕戯曲。1928年、ベルリンのシッフバウアーダム劇場の開場にあたり初演された。イギリスのジョン・ゲイの『乞食{こじき}オペラ』(1728)を改作したこの音楽劇は、当時の世界の舞台に大きな影響を与え、日本でも千田是也{これや}らの東京演劇集団により33年(昭和8)に初演された。第二次世界大戦後は種々の形で繰り返し上演されている。
1900年ごろのロンドンを舞台に、盗賊団の首領マクヒース(通称匕首{あいくち}メッキー)は、乞食の店を開く事業家ピーチャムの娘ポリーと結婚するが、淫売{いんばい}婦ジェニーに裏切られて投獄される。警視総監の娘ルシーの助けで牢{ろう}を脱出したメッキーはふたたび捕らえられ、絞首台に上るが、処刑寸前に女王の使者が現れて恩赦を受け、世襲貴族に列せられる。ジャズの手法を盛り込み、劇中で歌われるいくつもの挑発的なソングのなかでも、とくに「メッキー・メッサーの歌」は広く人々に親しまれている。
ブレヒトは『三文オペラのための註{ちゆう}』において彼の叙事詩的演劇論を打ち立てている。なお、G・W・パプスト監督による映画化(1931)も、トーキー初期のドイツ映画の代表作として知られる。 <八木 浩>
【本】千田是也訳『三文オペラ』(岩波文庫)
