宇久(町)
(うく)
長崎県西部、北松浦郡にある町。1955年(昭和30)平{たいら}町と神浦{こうのうら}村が合併して改称。五島列島北方の宇久島と寺{てら}島などからなる。佐世保{させぼ}、博多{はかた}などから平港に定期船便がある。『肥前国風土記{ひぜんのくにふどき}』では、小値賀{おじか}島とともに小近{おぢか}とよばれた。中心集落は平で、町役場、高校、缶詰工場がある。五島藩時代はアワビ、サザエ採取の特権を与えられた集落で、現在は一本釣り、延縄{はえなわ}が漁業の主体をなす。南西岸の神浦には海上保安部の分室や製氷工場がある。島の農業はサツマイモ、麦のほか、抑制トマト、タバコ、福原オレンジなどを栽培。飯良{いいら}にはパイナップル苗栽培場がある。牧牛も盛んで、長崎鼻や北岸一帯には放牧場がある。西岸の船隠{ふながくし}は平氏上陸地点と伝えられ、五島氏の先祖宇久氏(平氏の子孫と伝える)発祥の地。寺島には町営養魚場や観光牧場がある。人口4379。 <石井泰義>
【地】2万5000分の1地形図「小値賀島」「宇久島」
【本】『宇久島郷土誌』(1967・宇久町)
