奉行
(ぶぎょう)
もともと命を奉じて事を執行すること、またその役や人をいう。おもに武家方の職制中にみられる呼称。鎌倉・室町両幕府の役職には大半この称がつき、豊臣{とよとみ}政権の前田玄以{げんい}、浅野長政{ながまさ}、増田長盛{ましたながもり}、石田三成{みつなり}、長束正家{なつかまさいえ}の五奉行は有名。江戸幕府には役方番方ともにその称があった。おもなものを掲げると寺社・町・勘定の三奉行、長崎・京都・大坂・奈良・日光・佐渡そのほか主要の地に置かれた遠国{おんごく}奉行、旗奉行、槍{やり}奉行、幕末に設けられた外国奉行、陸軍奉行、海軍奉行などである。また諸藩にも各種の奉行職のあったことはいうまでもない。ちなみに、奉行の称が付せられた職とそうでない職との間に、かならずしも職掌上、一線を画するようなことがあったわけではなかった。 <北原章男>
