おきうと
(おきうと)
ところてんに似た海藻の加工品。福岡を中心とした地域で日常よく食用とされる。数百年来の歴史があり、庶民の朝食用の副菜として用いられてきた。材料の海藻は、博多{はかた}湾でとれる紅藻のエゴノリとイギスで、それらを適当に混ぜ、煮溶かしたのち、寒天のように型に入れて冷やし固める。これを、ところてんのように突き出して、細い麺{めん}状にし、削りかつお節をかけ、酢じょうゆ、あるいはしょうゆ味で食べる。保存用には、これをさらに乾燥したものがある。水でもどして、なまのものと同様食用にする。いずれも、味、口当りは、ところてんに近いが、もう少しこくがあるのと、口当りがざらっぽい。色も薄い褐色である。栄養的にはカルシウムが多いほか、不消化性成分が大部分。低エネルギー食品である。 <河野友美>
